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目先の欲が地球をどんどん汚している

アマゾンで筏下り中、材木が数100mもの列を組み、船で引っ張られてゆく。直径1mほどの丸太が私の筏にぶつかり恐ろしかった。
この大量に切られた木材は日本に輸出するそうだ。
北極海で 厳寒期に完全凍結を待って、一人旅で歩くが、最近はなかなか凍結しない。
エスキモーの老人は「俺あ、70年生きてきて、こんな暖かい年は見たことがない」と、言った。
(前はマイナス60度を超えたが、最近はマイナス37度までにしかならない)ペルー(南米)の子供たちは空き瓶にジュースを詰めて売る。無駄がない。 東京では水がまずいので、買って飲んでいるが、プラスチック容器はきれいに洗ってメーカーに送り返そうと思う。
自転車で走ると、鼻の穴が真っ黒に汚れる。 旅の資金づくりのために、建築現場で働いたが、アスベストの粉が舞い、喉が痛くなる。現場監督は、「心配ない。ガンになるだけだ」。人間は知恵を持つ生き物だという。
目先の欲で誤った選択だけは、避けるべきだ。 地球上のあらゆる生物は、仲間だ。互いに助け合って生きていることを考えよう。
(記 1990.02)大場満郎 記)

大場満郎プロフィール 1953年 山形県最上郡の農家に生まれる
1983年 アマゾン川6000km単独筏下り
1986年 世界初北磁極往復900km単独徒歩行
1989年 世界初冬季シベリア・カトウニ川徒歩行著書『地球は俺らのステージだ』

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